愛知県営上和田住宅|Landscape Design
県営住宅の建替えをPFI方式により整備された事業で、2棟の新築に合わせて外部空間を設計した。将来的に西側エリアにおいても建替えが予定されていることから、それらも見据えた外部空間の配置が求められた。
一方で県営住宅においては、高木以外の植栽は自治会管理というルールがあり、既存の住棟周辺の植栽地では、管理がしきれていない状態が見受けられた。これは維持管理に関わる人数が最小限であり、かつ高齢化していることに要因があると考えた。そこで、なるべく多くの住民に植物に興味を持ってもらえるよう、幾つかの庭空間を設け、それぞれにテーマを持った植栽計画を行った。
将来的に団地の中央に配置されるエリアには、クチナシやレンギョウなどの薬草を中心とした「癒しの庭」を配置し、住棟間の生活動線上にある広場は、ローズマリーやラベンダーなど調理などで使える「香りの庭」とした。また、集会所に面した外部空間には、ユズやイチジク、カキノキなど自然の恵みを享受できる果樹を植栽するなど、居住者と植物の距離を縮めるための様々な試みを行った。
- 竣工
- 2021-06
- 対象面積
- 約5,100m2
- 所在地
- 愛知県岡崎市
- 内容
- 基本設計・実施設計・監理
- 事業者
- 愛知県
- 建築
- 小林清文建築設計室